次の日、バス停のそばにマーケットがあるようだと知り、庶民の暮らしを垣間見えることを期待し、足を運んでみる。清潔で小洒落たバトゥミ、小さな中心地をぐるっと囲む大通りの道の先には、同じ世界とは思えないほど雑多な、庶民の街が広がっていた。場末の商店街のような雰囲気の店先だけれど、人々がちらほらやってくるからちゃんと機能してるみたい。店先に小高く積まれていた2024年の日めくりカレンダーを買った。ジョージア文字は丸さが可愛くて、純粋に、そのフォルムとして気に入っているから。
ひとまず、朝食を食べ損ねていたのでブランチに、ジョージア料理の食堂に入ってみた。一昨日食べたあのもちっもちのヒンカリが忘れられなくて。ヒンカリだけ食べるつもりだったのに、熱々の湯気が漂うマッシュルームヒンカリを目の前にしたら思わず、ビールを頼んでしまった。笑 ジョージアが私をダメにさせる…一昨日の夕食で食べたマッシュルームヒンカリは細かく刻まれて、お上品な味がしたけれど、このお店では荒目に刻まれたマッシュルームがごろごろと入っていてそれもまた、格別!あまりの美味しさに、豆のシチュー・ロビオもテイクアウト用にオーダーしてみた。すると数十分後、バケツのような空き箱に大量に詰め、持たせてくれたのでびっくり。お会計をして、お礼を言い、バケツを片手にマーケットを覗いてみることにした。
店を持たず、荷車のようなところで商いをする八百屋?さんが沢山。桃やプラムが山積みにされ、どこのお店も量り売りしている。果物好きの私には天国のような場所だった。暫くおばあちゃんたちのお買い物の様子を観察した。ふと、店先のおばさんにラズベリーはどう?と尋ねられる。バケツに積み上がったラズベリー、どうしよう?一瞬迷って結局、買ってしまった!笑 ベリー類に目がない私、こんなこと言ったら怒られてしまうかもしれないけれど、高級レストランに行くよりも、ラズベリーをお腹いっぱい食べれることの方が幸せかもしれない。なんてコスパ良いんだ。笑 お野菜がリーズナブルで、トマトは1キロ1.5ラリ(85円くらい)。野菜を欲していたし、広いキッチンもあるので色々買い込み、すっかりるんるんな帰り道。ゲストハウスに帰って、ディルとオリーブとチーズ、トマトときゅうりで簡単なサラダを作った。テイクアウトした豆のシチュー・ロビオも、パクチーとスパイスが効いていて、絶品。大きなキッチンのある清潔なゲストハウス。食べたいものを自分で作り、時々お散歩するだけでこの上なく幸せだった。そんな感じで数日、すっかりのんびりモードだったけれど、そろそろ山に向かわないと。明日は移動しようと決め早めに眠った。
次の日の朝、ゆっくりと支度をしながら石の剪定をした。ゲストハウスを後にし、持って帰えれない石を返しに行って、マルシュルートカの時間までまだあるので昨日行った食堂に再び、マッシュルームヒンカリを食べに行った。笑 (一度気に入ると、飽きるまで食べ続けるタイプの人間ですね)注文を受けてから作るのだろう、大きいし茹で時間もかかるのか、小一時間ほど待つ。けれど、やっぱり出来立ては格別だった。ごろごろのマッシュルームにお腹も満たされたところで、大きなバックパックを背負い、14:00発のズグディディ行きのマルシュルートカに乗り込んだ。暫くは黒海沿岸沿いを走る、北上した方がより水が綺麗に見えた。地元の人々はきっと綺麗な場所を知っているんだろうな。
暫くし沿岸沿いから内陸に入ると、どこも大きな戸建ての家が点在する。豊かだな、と思う。所得の低い国だけれど、自給率は高いんだろう。緑が豊かな大地に、大きな家や庭があり、貧しさのようなものは感じなかった。
夕方、ズグディディに着いた。広くて可愛らしい一軒家のB&Bだった。ほっこりとした木造の造りなのに、真っ赤なタイルが貼られたバスルームが印象的。ズグディディは地方都市、アジア人が珍しいようだった。物価もさらに安い。すぐ近くにあるパン屋さんで出来立ての豆のパンを買い、サラダとビールで夕食にした。
ただ移動しただけなのに、ぐったりと疲れた。明日もまた移動、早く眠ろう。
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