すっかり春だ。
なのにここの記事はやっと昨年の夏の盛りの頃に訪れたアルメニアに辿り着いたり、いやまだ春の頃のイロイロのことを書いていたりと順序がバラバラで、私の脳内のように散乱している。でもどうにかあの時々の記憶をここに留めておきたくて、書くことで全身を当時の自分にタイムリープする、あの時の色、光、匂い、震え、色々な、様々なものを思い出し、包まれ、深い喜びで満たされている。
で、今。今もまだ旅と暮らしの間にいる。その冬のことをちゃんとここに留めていたい。さらに散乱するんだけど。

豪雪地帯の森の中で暮らし。1月の豪雪の日々にある5日間ほど、晴れ間の続いた日があった。白黒の世界が、清涼な冬の空気に包まれる。青い空を背景に、白い山々の輪郭がくっきりと明瞭に浮かび上がる様、ただ恍惚した。





そしてあくる朝、再び雪が降った。
窓の外を深々と、大きくて白い舞い落ちるのを眺めながら、「やっぱり雪が綺麗だね」と言い合ったあの冬の日のことを思い出している。

そういう些細なやり取りのなかに幸せがあった。







歩くより滑る方がよっぽど早くて、家の前の坂を賑やかに滑り降りてくる姿に笑っちゃう。










